顧客データを活用し、企業を変革するための3つのポイント
DX推進の必要性が叫ばれ続けている一方で、「なかなか自社では実行に移せていない」という声も耳にします。
「DX」という言葉は知っていても、組織内でその認識がバラバラになっていたり、データサイエンティストのようなスペシャリストの採用にばかり注力し、プロジェクト推進メンバーの育成が疎かになっていたりしないでしょうか。
この記事では、DXを進めるためにまずは押さえておきたい、次の3つのポイントを解説します。
あらためて、DXとは何か
そもそも、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は何を目的とし、何を推進すべきなのでしょう。
DXは「カスタマー・エクスペリエンス(顧客体験)」のためのものです。お客様をはじめとするさまざまなステイクホルダーと常時つながりながら、今までにない新しい顧客体験を実現することが、DXの目的であると考えられるでしょう。
そして、本当の意味でこれまでにない「顧客体験」をつくろうとすると、縦割りになっている組織のあり方や、仕事の進め方、あるいは意思決定の方法、業績評価の仕組みなどを変える必要が生じます。そこで「企業変革」が必要になります。
今までにない新しい顧客体験を実現すること、そのための「企業変革」が伴って真のDXの実現につながる、と認識することが「DXのはじめの一歩」になります。
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DX推進できる人材のスキルとマインドとは
では、DXを推進できる人材の代表的なスキルセット、マインドセットとはどのようなものなのでしょうか。
データサイエンティストのようなスペシャリストの持つスキル・ノウハウだけが求められるわけではありません。データサイエンティストは、あくまでも役割の1つです。
DX推進のプロジェクトには、目標に向かって既存の枠組みを超えて変化しながら、下記のようなことを取りまとめる推進役も欠かせません。
- ミッション・ビジョンの擦り合わせ
- プロジェクトスコープの明確化
- 目標達成基準の定義(ロードマップ、マイルストーンやKPI化)
これまでトレジャーデータがサポートした企業様の事例からも、強いマインドセットを持った推進役の行動によってプロジェクト組織が機能すると感じています。
「既存の枠組みを超え、自ら変化しながら、目標に向かって取りまとめる推進役」としてのスキル・ノウハウこそが、DX推進には必要だと言えるでしょう。
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DXプロジェクトを推進する際の心構えとは
いざDXプロジェクトが発足した場合、スムーズな推進のためのポイントとは何でしょうか。
USEN-NEXT GROUPのUSEN ICT Solutionsは、2020年10月に顧客データの統合基盤として「Treasure Data CDP」を導入し、「従来型営業のDX」というテーマのもと全社プロジェクトを開始しました。この難しいテーマを進行させたキーポイントとして、当プロジェクトメンバーは次の3つを挙げています。
1:発足時からの意識醸成 |
2:それぞれのグループが主体的に動ける体制づくり |
3:メンバーのモチベーションを維持するリーダーの姿勢 |
プロジェクトメンバーの多くが、全社にまたがるプロジェクトにおいて大切なこととしてコミュニケーションや協力体制、周りを巻き込むこと、と声を揃えています。
データ活用の文化を社内に根付かせるには、データ基盤構築と同時に、それを活用する人たちの意識も変えていかなくてはなりません。そのヒントとして、USEN ICT Solutionsの取り組みは参考になるはずです。
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