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デジタルを正しく理解し正しく期待する「Digital Believer」のすゝめ 【前編】

PLAZMA TALK #2|HEART CATCH株式会社 西村 真里子氏

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Treasure Dataでエバンジェリストを務める若原強が各界注目のゲストを招いて対談するシリーズ。第2回のゲストは「ポリネーター®︎」としてテクノロジーとビジネス、クリエイティブをかけ合わせる活動をエネルギッシュに進めているHEART CATCHの西村真里子さんをお呼びしました。西村さんは、Treasure Dataと若原の接点をつくったキーパーソンでもあります。そしてPLAZMA企画がスタートしたのも、西村さんがきっかけでした。

Topics

出会いは千葉で田植え/デジタルベルト/PLAZMAで働き方改革/働き方研究所長から転職した理由/「デジタルの、目で見てわかりにくい世界をわかりやすく伝える」/「デジタルアップデートは企業だけではなく生活者一人ひとりに必要になる」/わからないものに抵抗するのではなく好奇心を/デジタル至上主義にはなりたくない/人間性の回復とサウナと「ととのえ親方」/デジタルとお作法/型を知ってから崩すスーツのオーダーの仕方とデジタライゼーション/OUTPOST™- オフグリッドとコネクテッド/リモートワークとサードプレイスの重要性/衛生と清潔さがシェアリングの新しい価値になる?

PLAZMA Cross Talk 02 – 1/2
Mariko Nishimura: HEART CATCH
Tsuyoshi Wakahara: Evangelist, Treasure Data
Recording: 2020/03/10

若原 皆さんこんにちは。トレジャーデータがお送りするPLAZMA、今日のゲストは、HEART CATCHの西村真里子さんをお迎えしてお送りしたいと思います。西村さん、どうぞよろしくお願いします。

西村 よろしくお願いいたします。

出会いは千葉で田植え

若原 早速西村さんをお迎えしてお話したい一つ目の話題なんですけども、これ、僕から振るのもどうかなっていう話題なんですけども、僕らの付き合いのはじまりとか、あとは、今僕が働いているトレジャーデータとの関わりとか、その辺とか少し話していければなと思うんです。

西村 でも強さんと私が最初に会ったの、3年ぐらい前?

若原 3年ぐらい前の千葉の夷隅の合宿的な。

西村 そう。渋谷キャストで、新しい働き方とか生き方とかを研究している藤代健介君がやっている「Cift」という取り組みの中で、私もその「Cift」自体非常に面白いなと思っていて。そこは共同生活するとか、働くと生きるを一緒にするみたいなことをやっていて、面白いなと思っていて。で、健介と一緒にプロジェクトをやっていて、千葉のほうで企業の方々を呼んで、新しい働き方とか生き方を考えるというときに、そのときコクヨの強さんとして。

若原 そうですね。私、前職コクヨという会社で働いていたので、一参加者として。で、オーガナイザー側として、真里子さんがいらっしゃって、という、そういう関係性でしたね。

西村 で、そのときには、田植えとかいろいろとやって、一泊二日の関係性で、話をしたんだけども、結構ディープに話をしている中で、強さんの見ている世界とかすごくピュアで素敵だなと思うところもある中で、同時に、コクヨという場所で働き方研究所の所長をやっているという、すごい素直にやっている人がすごいいいポジションで仕事してて。というのは、たまに肩書がすごいけど、人としてはちょっと付き合いづらいなっていう人がいるけど、全然そこは強さんは、私の個人的な感想かもしれないけど、どちらもバランスも取れているなと思って、面白いなと思っていたんだけども。そういう強さんと出会っている中で、同時に私はトレジャーデータの堀内健后さんにお会いして。堀内さんとも最初に出会ったときから、いろいろ辛口の面白い人だなと思っていて。でもトレジャーデータの中で、それこそオフラインでやるPLAZMAというイベントの中で、新規顧客獲得とか、これからデジタルトランスフォーメーションってどの分野でも必要になるよね、といったときに、堀内さんとかその当時のチームとしても、いかにデジタルトランスフォーメーションを、横串とか、様々なセグメントにやっていくかというときに企画から入らせてもらって。で、いくつかテーマ作っている中で、強さんの印象も強かったから、働き方みたいな軸で面白いことをやっている方々に、トレジャーデータのステージで話をしてもらったほうがいいんじゃないか、というところで来てもらった、だったと思うんだよね。

デジタルベルト/PLAZMAで働き方改革

若原 PLAZMAって毎回テーマが設定されていると思っていて、今おっしゃっていただいた、僕お声がけいただいたときって確か働き方をデジタルアップデートするみたいなテーマだったと思うんですね。その働き方をテーマにしましょうみたいな企画のときから真里子さんが入られて、そういう話をされて、っていう流れだったというか。

西村 その1個前ぐらいから入らせてもらって。で、今でも名前残っていると思うけど、様々なセグメント行くと同時に、アメリカだっけ?昔の工業とかで、なんとかベルト、工業ベルトとかわかる?鉄鋼ベルトとか、結局1地域だけじゃなくて、いろんな地域で。

若原 地域のベルトですね。工業地帯的な。

西村 そうそう。セグメントもいっぱい集めるし、しかもそれ、横串でどんどん日本列島も東から西とかやっていこう、みたいな、デジタルベルトっていうような企画を作るのがあって、その中でいくつかテーマがある中の、多分2回目がその働き方みたいなかたちで。ということで、2018年の私は年始からトレジャーデータさんのイベントの企画をお手伝いしていて、2回目の働き方というところで、やっぱりこれは強さん、一緒に田植えした強さん、非常に面白かったな、と思って。

若原 ありがとうございます。それは嬉しいですね。それで、その下打ち合わせ的に、僕の今の上司である堀内さんと、真里子さんと、新橋でお会いして。で、堀内さんと顔合わせさせていただいて、それが僕の一番最初のトレジャーデータとの接点だったという感じですね。

働き方研究所長から転職した理由

西村 結局それで、最初の接点作ったのは私だけども、強さんも結構がらりとジョブチェンジしたなと私の中では思っているんだけども、トレジャーデータに決めた理由って何?だってコクヨのときも、働き方研究所の所長で、所長としても非常に大きく活動されて、NHKにも出たりとか、本当にメディアとしてもフィーチャーされていたなと思うんだけど、またそれを新しい自分のステージに持っていってってるなと思ったけど、何がきっかけだったの?

若原 一言で言うと御縁なんですけど、真里子さん含め、堀内さんとも素敵な御縁をいただいたという感じですけど、もう少し言うと、コクヨに何か不満があったわけじゃないんですけど、より面白そうな仕事ができるように、嬉しい誘い方をしていただいたというところがすごく大きなきっかけですね。で、嬉しい誘われ方というのは、コクヨでも僕はある種エバンジェリスト的な活動をしていて、働き方がこういうふうに変わるって会社が思っているので、会社が提供するオフィスとか家具ってこうなってて、みたいなことを発信する役割だったんですけど、その発信の活動を堀内さんが見てくださっていて、ちょうどトレジャーデータも発信を強めていきたい時期なので、そういうことをやってくれませんか?みたいな話でお声がけいただいて。それが僕はすごく嬉しくて。

「デジタルの、目で見てわかりにくい世界をわかりやすく伝える」

西村 なるほどね。確かに強さんって、今までのキャリアとかでコンサルにもいたりとか、キャリアとしてしっかりしているのに、って言い方変だけども、結構ビジョナリーというか、こういう世界いいよね、みたいなかたちの、現世じゃない世界を見ながら理想を作っているな、という感じ方があって。

若原 ありがとうございます。そういうのは好きですね。

西村 そういうものをよりデジタルという軸、デジタルってこれからいろんなところ入っていくから、できるというところでは、トレジャーデータのエバンジェリストっていうとまたこれからの翼になるというかね。

若原 そうなれたらいいなって思うんですよね。で、前職のオフィス家具は目で見てわかる話ですけど、デジタルの世界って場合によってはわかりにくかったりするので、そういうところをわかりやすく伝えるとか、デジタルも一つの手段だとすると、その手段によって達成される世界ってどういう世界なのかっていうのを、自分で考えて伝えていくみたいなことは、それが仕事にできるってすごくエキサイティングというか。

「デジタルアップデートは企業だけではなく生活者一人ひとりに必要になる」

西村 でもトレジャーデータのお客さん、日本の中で400社ぐらいだっけ?

若原 そうですね。

西村 で、いわゆる上場とか、大企業とかが入っていると思うんだけども、ただこれからの社会を考えると、デジタルアップデートって企業だけじゃなくて、いろんな生活者一人一人が必要になる中で、もちろん企業単位で、BtoBでやっていくかもしれないけど、デジタルの必要性って、より伝えていかなければいけない範囲が広まるかなって思うんだけど、今は企業相手かもしれないけど、強さんから見て、デジタルをみんながアレルギーを持たずに受け入れるからこそいい世の中になるんだよ、ということで、何か自分の中でいい事例とか、活用の中で、これだと結構みんなが喜んでデジタルアップデートされるな、みたいなのって今あったりします?

わからないものに抵抗するのではなく好奇心を

若原 個人個人で、ということですよね?具体的にこれっていうのはないんですけど、過度に抵抗を感じるっていうのがある意味よくないなと思っていて。例えば僕らの生活も、10年前、20年前を振り返ると、パソコンが1人1台とか、電話が携帯電話、モバイルになっているとか、ここで映画が見れるみたいな世界って全然想像つかなかったと思うんですけど、今普通に受け入れているわけじゃないですか。だから、今新しくてよくわからないな、抵抗あるなと思うものでも、絶対それが普通に受け入れられる時期が来るはずで、わからないからといって抵抗するよりも、これを使うとどうなるんだろう?っていう好奇心をもっと持っていくというのは、すごく大事だし、そういうポジティブさを持つことの楽しさみたいなことは、僕自身も感じていきたいし、発信していきたいなと思いますね。

西村 でも、私もすごく同じこと思うけど、もう一つは、どうしてもポジティブな人間とか、そういうことを知っている人間は、やろうぜ、って言うけど、もともと嫌ってネガティブな方々に対してはなかなか難しいなと思うところもあるんだけど、ただ、今このタイミングとか、すごくもしかしたらポジティブに、結局自粛してリモートワークしなければいけないっていう今のコロナのタイミングとか、こういうタイミングでまたガラッと変わってくるのかなというか。

若原 それは確かにありますね。自分の意志だけで物事を大きく変えるってなかなか難しかったりするので。コロナみたいなテーマを扱うのがどうかっていうのはあるかもしれないですけど、例えばオリンピックを見据えたときに、オリンピック期間中はリモートワーク推奨しますみたいな、そういうある種の外圧が働いて、自分の意志だとハードルが越えられなかったものでも強制的に越えさせられて、意外といいじゃん、みたいな、そういう動きが起こるっていいことですよね。

デジタル至上主義にはなりたくない

西村 トレジャーデータ自体も非常に興味深い会社だし、取り組みだなと思っていて、そこに強さんが入って、エバンジェリストになるのすごいなと思うけど、どういう世界があったら強さんはいい世界になるの?

若原 難しいですけど、僕が今思っているのは、デジタル至上主義にはなりたくないなと思っているんですよ。どのトレンドにも僕は揺り戻しがあると思っていて、今デジタル化、デジタルトランスフォーメーションと言っていますけど、このことに限っては実はアナログでやったほうがいいとか、人間性って忘れちゃいけないとか、そういう話もちょいちょい出てきてますけど、どこかで揺り戻しがかかって、バランスのいいところに落ち着く気がするんですよね。それって、ビービットの藤井さんが言っているような、アフターデジタルの世界って、ある種そういうことをおっしゃられているのかもしれないですけど、そのバランスを上手く見ていきたいなっていうのは、データを扱う企業にいるからこそすごく思うっていうのはありますね。

人間性の回復とサウナと「ととのえ親方」

西村 人間性の回復というところで、サウナとかもあるんですか?

若原 ありますね。サウナはやっぱり、自分の体と向き合う時間というか。感覚と向き合う時間って、瞑想とかそうだと思うんですけど、普通にビジネスやっている時間でなかなかない時間なので、あれがビジネスパーソンに受けるっていうのはなんとなくわかる気がしますね。

西村 強さん、もともとサウナ好きだったの?それとも、なんとなくみんながやっているからちょっとやってみよう、というところからハマっていったとか?結構ハマってらっしゃるんで。

若原 今ハマってますね。本格的にハマったのは去年ぐらいからですね。で、前からサウナはよく行っていたんですけど、あまり入り方もよくわかっていなくて、とりあえず入って、汗かいて気持ちいいな、みたいな。そういう感じですね。

西村 整えるとか、お作法を学んで、さらに。

若原 そうなんです。

西村 面白いですよね、あれ。

若原 はい。で、札幌出身で、北海道にゆかりある2人じゃないですか。同じ札幌出身の、サウナ界の有名人でととのえ親方っていう人がいるんですけど。

西村 九重親方じゃないんだね。ととのえ親方。

若原 その方にサウナに連れていってもらって、入り方を教わってからどハマリした、っていう感じですね。

デジタルとお作法

西村 でもそういうデジタルの中でも、今オンライン配信とか、オンライン化で便利ってなっているけど、人間の本質とデジタルは違うのかな?でもわれわれが失っているものをデジタルで、サウナで言うところのお作法みたいなかたちで、デジタルってお作法がないじゃないですか。そのお作法があるとよりみんなが入りやすくなるのかな、と思いながら聞いてました。お作法作っちゃったらデジタルじゃないかもしれないけど、結構人って型にはまったりとか、例えば生花とかも入りやすいみたいな。

若原 確かにそれはありますね。型を知ってから崩す、みたいな話はありますもんね。

西村 そうそう。そういうデジタルの中での型を作る、トレジャーデータ流なのか、強流なのか、みたいなかたちの、正しいデジタルトランスフォーメーションのあり方みたいなのもあると、ティップスみたいになっちゃうけど、入りやすくなるのかなと、そのサウナのサイクルでちょっと思って。

若原 確かに。今までハードル高いなと感じられていた人にも、入り口がいくつかパターン化されてあると、とりあえずこれからやってみる、みたいな。

西村 今の構造って、リテラシー高い人とそうじゃない人みたいなかたちで、俺置いていかれている、とか、上から目線とか、逆にそんなのいらねえ、みたいになっているところに対して、それが、さっきの外圧の仕組みもあるけど、何か新しいお作法を作るとか、本当に整ったみたいな、そういうのが。

若原 そうですよね、型を作るってありですね。

型を知ってから崩すスーツのオーダーの仕方とデジタライゼーション

西村 そこのデザインとかフォーマットをクリエイションするとか、そういうのもあるのかもしれないね。

若原 ありますね。今それを聞いてパッと浮かんだのは、スーツのオーダーメイドの話で、本来的にはフルオーダー、ビスポークじゃないですか、スーツって。でもそれって、スーツの自分に合っている形とか、そもそもどこをいじるとどうなるのか、みたいなことがわかる人じゃないとできない世界で、それって今のデジタルトランスフォーメーションとかデジタライゼーションの世界と結構似ているかもしれないなと思って。で、スーツの世界はパターンオーダーとか、もっとカジュアルになると2プライススーツみたいになって、選べばいい、みたいな世界が出てきていて、スーツを楽しむ人の裾野がすごい広がったと思うんですけど、デジタライゼーションに対してもそういう型が用意されて、これからやってみればいいなと。そういう世界が次に必要なのかもしれないですね。

西村 今のスーツのオーダーメイドから、生き方とかデジタル化に対してのいくつかの型を提供できるっていうところのOUTPOST™面白いなと思っていて。OUTPOST™についてもまた強さんと話したいな。

OUTPOST™- オフグリッドとコネクテッド

若原 OUTPOST™は、去年から僕らが手掛けているプロジェクトで、データで生活が豊かになることを体験できるっていうものを作りたいというのがきっかけだったんですね。で、いろいろ考えたんですけど、家をやってみようと。家で暮らすってことって誰でもやっていることなので、その誰でもやっている家で暮らすっていうことが、データを活用することでどう豊かになるのかっていうのを体験するというので、僕らなりの、スマートホームという発想を使うというのがプロジェクトの発端だったんですね。で、去年のCEATECという展示会に出展させてもらったんですけど、そのときのコンセプトのキーワードが2つあって、オフグリッドとコネクテッドだったんですね。オフグリッドというのは、水とエネルギーに関してはテクノロジーの力を使って、その家にはインフラがなくても水とエネルギーは十分供給されるという。水でいうと、ある程度の水をインストールしておくと、水の浄化技術を持っているベンチャーと共同させてもらっていて。

西村 WOTAね。

若原 WOTAっていう会社。今どんどん有名になっていってますけど。で、その会社の技術を使って、水を浄化、循環させて、全部生活用水が賄える、っていうことを実現したいと。で、エネルギーに関しても同じですね。で、コネクテッドは、家の中にセンサー的な要素を入れたかったんですけど、カメラで見られてるってちょっと嫌じゃないですか。ずっと生活してる様子を撮られている。なので、Wi-Fiの電波の跳ね返りで人の動きとか、そもそも人が何人いるかとかわかるような仕組みを、これはオリジンワイヤレスさんという会社と協働させてもらって実現して。すごく隔離されているような場所でも安心して暮らせるというような、そういうコンセプトを打ち立てたというプロジェクトですね。

西村 あれ面白いよね。OUTPOST™そのものをインストールしなくても、例えば私はもっと水のことをケアしたいとか、医療状況だけ、離れて暮らす親に対して、今セキュリティとかいろいろあるけども、跳ね返りの電波で確認したりとか、いくつか自分たちの生活パターンに合わせて必要なものをとることもできるし、あとは、トレジャーデータとか、アームトレジャーデータに入れているからこそ、それがクラウドで管理されていて、私がAという地点にいようが、Bという地点にいようが、同じような生活のクオリティが担保できる、みたいなかたちで考えていいんですよね?

若原 おっしゃる通りですね。

リモートワークとサードプレイスの重要性

西村 面白いよね。そうすると、デジタルツインに近しいものなのかもしれないけど、自分の生活パターンって1回上げておいて、あとはOUTPOST™的な空間があればどこで生活していける、みたいになっていくんだよね。

若原 まさにまさに。なので、多拠点生活みたいな文脈にもすごくマッチするんじゃないかなって思いますし。あとは、さっきの話でも出ましたけど、コロナとかオリンピックとかを経た上で、リモートワークの重要性ってすごく認識されていくと思うんですけど、一方で最近よく聞く声としては、自宅だと実は結構働きにくい、みたいな。あまりちゃんと自宅で働いたことない人も自宅で働かざるを得ない、みたいな状況に今なっているわけじゃないですか。そうすると、そもそも家に共有のパソコンしかなくて、会社のパソコン持ち出せないから仕事できないとか、そういう話から、書斎があったほうが仕事がしやすいんだけど、ちょっとうるさいな、とか、いろいろ出てきていて。いわゆる仕事場としてのサードプレイスの重要性が再認識されるんじゃないかなと思っているんです。そういう文脈にもOUTPOST™ってすごく乗っていく気がするし、いろいろな可能性がこの時流的にも広がるなって感じてますね。

衛生と清潔さがシェアリングの新しい価値になる?

西村 あともう一つ、このコロナを景気に、われわれ衛生観念みたいなところもまた芽生えている中で、今あるシェアオフィスの中だけだと、そこって結構欠落してて。欠落って言っちゃいけないな。まだケアし切れてないときで。

若原 まだ伸びしろがあるってことですね。

西村 そうそう。そういうところも、今までのシェアハウスにない清潔さとか、そういうものも売りに出すというか、ケアしていくと、サードプレイスとしても安心してみんなが使えるなと思っていて。すごく私が思っているのが、今いろんなきっかけの中の一つのコロナみたいなときに、デジタル化が進むといいし、サードプレイスの価値も見えてくる、みたいなところもあると思うんだけど、もう一つ、シェアリングということで、シェアリング自体はすごくいいなと思うんだけど、そのシェアリングのあり方の中でも、それが本当に清潔かどうかとか、今までなかった基準も生まれてくるんじゃないかなと思っていて。でも、その基準が生まれると、それを判定するための仕組みとか、そういうものも網羅する必要がある。逆に言うとビジネスチャンスになるというか。今までのシェアリングっていう言葉で足りていなかったものが見えてきたりしているのはすごく面白いなという。

若原 確かにそうですね。衛生面、多分僕、人生で一番手洗いしていますね。

西村 そう。私もアライグマかよ、ってぐらい洗ってて。でも、それってわれわれありがたいことに、ある程度インフラの整った時代に生まれて、そんな衛生観念ってなくても生きてこれたけども、実はそれって親の世代とかもっと前から培ってきた衛生観念の上に安心して生きていてたら、そこでは網羅しきれないようなコロナみたいなのが出てきていて、また新たに衛生観念を考えると。で、手を洗うのもそうだけど、ドアノブ一つとっても、それがきれいになっているとわかれば安心して触れるとか、今までなかった需要も見えてくるというのが。

若原 本当ですね。あぶり出されている感ありますよね。

西村 でもそういうときにも、ドアノブ一つ一つじゃなくて、結局デジタルだけじゃなくて、デジタル+何かしらの判定したものが、クラウド経由でスプレーを出すかもしれないけど、何かしらみんなが安心してできるっていうのが、1回クラウド経由して、みんなにプルーフされるような場所とか、そういう仕組みも大切になってくるのかなと思うんだよね。

最後までお読みいただきありがとうございます。
前編は以上です。続きは後編

トレジャーデータ株式会社

2011年に日本人がシリコンバレーにて設立。組織内に散在しているあらゆるデータを収集・統合・分析できるデータ基盤「Treasure Data CDP」を提供しています。デジタルマーケティングやDX(デジタルトランスフォーメション)の根幹をなすデータプラットフォームとして、すでに国内外400社以上の各業界のリーディングカンパニーに導入いただいています。
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