「TREASURE CDP」と生データレベルでの連携が効率的な広告施策を実現する – The Trade Desk
TREASURE Network Showcase vol.2 REVIEW
The Trade Desk Japan株式会社(以下TTD)は広告代理店向けにDSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)を提供する企業で、2009年にカリフォルニアで創業後世界20ヶ国に拠点を広げています。バイサイドに特化したテクノロジーを提供し、広告主との直接取引を行っていません。取引先が全て広告代理店ということもあり、非常に透明性の高いレポーティングを行っていることも特徴です。
最も特徴的であるのが「Bid Factor」という考え方で入札を行っている点です。単一の設定で多彩な入札方式が実現できることで、低い買い付けを抑制することが可能です。また、有力なパートナーとの連携を行っていることも強みのひとつです。
今回はカントリーマネージャーの新谷 哲也氏にご登壇いただきました。
アッパー・ファネルへの施策に必要な3つのポイント
新谷氏の考えるオンライン広告業界の現状が紹介されました。FacebookやLINE、Youtube、Yahoo!などの一部を除き、インベントリの「量」がコモディティ化し、インベントリの「質」が問われていること。そして、インベントリの質をあまり問わないCPA重視の施策は引き続きYDN、GDN、Criteoが寡占するものの、これらのアドネットワークではリターゲティングが施策の中心となるので新規ユーザー獲得の広告施策(アッパーファネル)は弱いという課題。
アッパー・ファネルへの施策に必要なこととして、新谷氏は3つのポイントを挙げます。1つにはブランド・セーフティが担保されていてビュー数の高い在庫がどれだけ提供できるか。2つ目は1st、2nd、3nd Partyのデータがどれだけ活用できるか。そして多様なデバイスとフォーマットに対応できるか、ということです。この3つのポイントを、TTDは全て満たすことが可能です。
The Trade Deskは人に対して広告を配信する
TTDはフル・オムニチャネル・プラットフォームとして、多様なデバイスに対応しています(その中には日本ではまだインベントリの開発ができていないものも含まれます)。
また、レポーティングの部分では「Raw Event Data Stream」機能を使うことで、広告代理店にログデータを提供できます。
インベントリの質の部分では、無法なトラフィックを買わないこと。TTDではWhiteOps社と連携し、全てのビッドリクエストをWhiteOps社でスキャンして、無法なトラフィックを判別し入札しないというアドフラウド対策を北米、欧州、アジアで提供します(2017年10月より)。これにより、「人に対して配信する姿勢を明確にしました」(新谷氏)。
生データレベルでのデータ連携で効率的な広告施策を実現する
「TREASURE CDP」との連携では、通常のDMPからDSPという一般的なプロセスとして「TREASURE CDP」で作ったセグメントをDSPに投げてそれを基に配信するということは当然として、TTDから先程の「Raw Event Data Stream」機能を用いて インプレッションやクリック、コンバージョン、ビデオイベントなどの生データを「TREASURE CDP」に戻します。それを「TREASURE CDP」で分析し、改めてセグメントを作ったうえでDSPに返して配信に活用するという連携を行っています。
この連携により、例えば広告を当てすぎている人には配信を行わないといったように、「ユーザーの温度に応じた効率的な広告施策」が可能になります。生データレベルで「TREASURE CDP」とのデータのやり取りを行うことで、これまでとは一線を画す広告配信の効率化を行うことができるでしょう。
トレジャーデータは2018年、デジタルマーケティングの祭典「TREASURE DATA “PLAZMA”」を開催します。
「Network Showcase」の規模を拡大、デジタルマーケティングの最新トレンドを提供し、デジタルトランスフォーメーションを加速させるイベントです。
スタートは2018年2月。1年をかけて開催します。ぜひご参加ください。