Treasure Dataが2018年より展開しているPLAZMAテーマは、一貫して「DX」です。各界を代表するオピニオンリーダーによる「キーノート」、テクノロジーパートナーの「ライトニングトーク」、そして「DX」を実践する挑戦者たちの「ケース」を三本柱に、「DX」の実現に向けたコンテンツを提示してまいりました。
昨今バズワード化している「DX」。果たして「DX」とは何でしょうか。私たちはPLAZMAを通じてその理解を深めてきました。現在取り上げられている「DX」では、ビジネスやシステムの一部分をデジタル化すること、もしくはそのデジタル化自体が目的化していることが課題となっています。マイケル・ウェイド教授らによる「DX実行戦略」(日本経済新聞出版社)では、「DX」を「デジタルビジネス・トランスフォーメーション」とし「デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善すること」と定義しましたが、その定義は創業時より一貫してデジタルに取り組んできた私たちにとっても大きく同意できるものでした。PLAZMAで語られる「DX」の先行事例からも、「DX」はマーケティングの一施策を飛び越え、企業の組織改編からビジネス自体の刷新に向かうプロセスであることが多く語られはじめました。
PLAZMAのオフラインイベントは計8回を数え、のべ6,000人の方に参加いただきました。会場の熱気からは、現在のビジネス課題にデジタルがどのようなソリューション足り得るか、そしてその先にある成果を手繰り寄せようという姿勢が感じられます。デジタルツールを導入するだけの「DX」ではなく、ビジネス全体を変革していく、その道程の長さには気概が必要となるでしょう。現代の激甚な変化のただなかにあって、常に自らのビジネスを刷新しつづけていくその強い意志をサポートし続ける場がPLAZMAでありたい。2020年も、PLAZMAは「DX」を推進するプラットフォームとして、「DX」に関連した情報発信とコミュニティ形成を進めてまいります。
2020年初回のPLAZMAは2月。小売業とメーカー、ブランドにおける生活者との来たるべき未来の関係を提案します。 キーノートセッションには株式会社顧客時間の奥谷孝司さん、MTDO inc.の田子學さん、株式会社クー・マーケティング・カンパニーの音部大輔さんを招聘。マーケティング、デザインエンジニアリング、ブランディングの第一人者の視点を得て、企業は生活者とどのようなコミュニケーションを図るべきか、そのあるべき関係に対してデータやデジタルテクノロジーはいかに貢献していくのかを、来場者の方々とともに考察していければと思います。そして、テクノロジーパートナーのライトニングトークはもちろん、「DX」に着手し、ビジネスプロセスから組織、商慣習までも刷新していこうとするイノベーターの挑戦から、本質的な「DX」へのディスカッションをはじめましょう。
Treasure Data マーケティングマネージャー
小林広紀