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3種類のデータソースをわずか5分で分析|株式会社カカクコム

CASE STUDY|株式会社カカクコム 食べログ メディア本部 メディア企画部 データサイエンスチーム 兼 QAチーム マネージャー

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19億PV超えの「食べログ」が抱える4つの課題

「生活者視点の新しい価値を提供して、日々の生活を豊かに」という理念の下、「ユーザー本位の価値あるサービスを創出しつづける」ことをミッションに掲げている株式会社カカクコム。そのミッションを体現すべく、1997年の創業以来、カカクコムグループでは「価格. com」「フォートラベル」「スマイティ」など様々なサービス創造への挑戦を続けている。

2005年にリリースされ、現在は同社の主力事業に成長しているレストラン検索・予約サイト「食べログ」もそのひとつだ。2010年に第三者機関の計測で月間利用者数ナンバーワングルメサイトを獲得した「食べログ」は、現在ではデバイス合算で月間1億5000万UU、19億2000万PVものトラフィックを誇る。さらに、累計の口コミ数は2600万件、掲載店舗は80万店を突破している。

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19億PV超えの「食べログ」が抱える4つの課題

「生活者視点の新しい価値を提供して、日々の生活を豊かに」という理念の下、「ユーザー本位の価値あるサービスを創出しつづける」ことをミッションに掲げている株式会社カカクコム。そのミッションを体現すべく、1997年の創業以来、カカクコムグループでは「価格. com」「フォートラベル」「スマイティ」など様々なサービス創造への挑戦を続けている。

2005年にリリースされ、現在は同社の主力事業に成長しているレストラン検索・予約サイト「食べログ」もそのひとつだ。2010年に第三者機関の計測で月間利用者数ナンバーワングルメサイトを獲得した「食べログ」は、現在ではデバイス合算で月間1億5000万UU、19億2000万PVものトラフィックを誇る。さらに、累計の口コミ数は2600万件、掲載店舗は80万店を突破している。

しかし、カカクコムで「食べログ」のデータ活用推進を担当する宮島弘行氏は、「実は『食べログ』事業におけるデータ活用には、つい最近まで大きく4つの課題があったんです」と振り返る。

まずひとつめは、「データが統合管理されていない」こと。例えば、「ユーザーのコンバージョンデータ」と「ウェブサイト上の行動ログ」は別のデータベースに記録されており、それらを組み合わせて分析することはできなかった。また、そもそも統合管理をしていないために、データが分析用の構造をしておらず、SQLが複雑化してしまうという問題も発生していた。

ふたつめの課題は、「膨大な量の計算をこなせていない」こと。分析環境をアクセスサーバー1台で運用していたため、データ集計に30分も掛かってしまうこともしばしば。さらに、将来的に構想していた機械学習アルゴリズムの開発には、膨大な計算量が求められるため、そのままでは対応することがむずかしかった。

三つ目の課題は、「KPIモニタリングが不十分」である点。導入したBIツールに入れるデータソースがなく、ダッシュボードの整備が進んでいなかったのだ。

最後に四つ目が「データのマーケティング活用が出来ていない」という課題。マーケティングツールとデータ連携する仕組みがなかったために、その都度データを渡すための開発をするなど、非常に効率が悪い状態であったのだ。

そして、カカクコムでは、これらの課題を解決するために、2018年よりTreasure Data CDPの導入を決定した。

カカクコム×Treasure Data連携全体像

3種類のデータソースをわずか5分で分析

Treasure Data CDPは、「食べログ」の3種類のデータソースを統合して管理する基盤として構築された。

ひとつめのソースは「サービスDB」。IDを持つユーザーの行動ログなどを1日に1度の頻度で送っている。次のソースは「アクセス解析ツール」だ。ユーザーのアプリ上の行動ログや、どのページを見て、どのボタンを押したのかなどのデータが送信される。そして、三つ目はどのような経路でアプリをインストールしたのかわかる「アプリ解析ツール」からのデータだ。

これら3種類のデータをトレジャーデータ上の基盤に集約できるようになったことで、すでに「データ分析」と「データ可視化」の領域での活用がスタートしている。

まずデータ分析には「Treasure Data CDP」を活用した。トレジャーデータが提供する「Treasure Data CDP」は、ブラウザ上でSQLを実行できるプラットフォームだ。これまではそもそも不可能だった複数データソースを組み合わせた集計を、わずか5分程度の時間で実現。最大30分掛かっていた分析工数は大幅に削減された。さらに、「データサイエンティストだけではなく、企画者が自分で集計できるようになったことが思わぬメリットでした」と宮島氏は指摘する。

次にデータ可視化においては、これまで課題となっていた「KPIのダッシュボード化」に取り組んだ。ワークフローエンジン「TreasureWorkflow」の機能を利用することで、可視化したいKPIの自動での日時集計を実践。さらに、KPIの異常値を検知した場合には、メールでアラートが送信される体制を構築した。これにより、例えばPV数があらかじめ設定した閾値よりも低い場合には、アラートが担当者に届き、その原因をすぐに考察、対応ができるようになったのだ。

最後に宮島氏は、「食べログ」における今後のデータ活用の展望を次のように語った。「今後はまず3つの領域での施策に取り組みます。それは、『マーケティングオートメーションでの活用』『広告商品開発への活用』『機械学習サービスへの活用』です。これまで私たちは主に2人だけで、トレジャーデータの導入・活用を進めることができました。『食べログ』がさらなる価値を提供できるように、今後もどんどんチャレンジを続けていきたいですね」

Treasure Dataを導入した背景

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トレジャーデータ株式会社

2011年に日本人がシリコンバレーにて設立。組織内に散在しているあらゆるデータを収集・統合・分析できるデータ基盤「Treasure Data CDP」を提供しています。デジタルマーケティングやDX(デジタルトランスフォーメション)の根幹をなすデータプラットフォームとして、すでに国内外400社以上の各業界のリーディングカンパニーに導入いただいています。
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